【ネタバレあり】メモリーズオフ2(1/2)
メモリーズオフ第2作。世間一般にはとても人気のある作品である。どろどろの三角関係の修羅場があって、とても楽しいと評判だ。
しかし残念ながらわたしにとってはシリーズで唯一嫌いな作品である。
どこがメモリーズオフなのかさっぱり意味不明だからだ。
メモオフ2を簡潔に説明すると、
交際中の恋人と、浮気相手の愛人と、どちらを捨てるか、といった最低最悪の選択をする物語である。
メモオフ2主人公の伊波健ことイナケンには、長く交際中の恋人である白河ほたるがいる。
白河ほたるは音楽部のピアニスト。イナケンはかつてサッカー部で校庭をはしり回っていた。白河は音楽室の窓から校庭をながめて、イナケンに片思いをしていた。それがある事がきっかけで、白河ほたるからイナケンへ想いを伝えた。
意外な申し出にイナケンはおどろくも、特に断る理由もないため承諾。こうして白河ほたるはイナケンの恋人になれた。
ずいぶん長くイナケンは白河ほたると恋人であった。嫌いなわけはない。白河ほたるは献身的であらんかぎりんの情熱でイナケンを愛している。不満などいっさいないくらい最高の恋人である。
嫌いではない。だが、好きなのか?というと今ひとつ自信が持てない。
交際は白河ほたるからの告白がスタートであり、イナケンはあくまで受け身の立場だった。
とても贅沢な悩みである。特に別れる理由はなかったので交際は長く続いていた。
そんなある日、イナケンに転機が訪れる。
イナケンの目の前に魅力的な女の子が現れた。イナケンはその女の子に対し、本気で恋に落ちてしまった。
イナケンはどうすべきなのか。
白河ほたるとの交際続行を選び、浮気相手には「君とは浮気だった」と告げるべきなのか?
白河ほたるに「他に好きな娘ができたので別れてくれ」と告げて、浮気相手に交際を申し込むべきなのか?
なんなのこのクソ展開。どこがメモリーズオフなのかさっぱりである。こういう修羅場ならスクールデイズシリーズでやるべきだろう。
「思い出を切り離す」
いったい誰の思い出を切り離すつもりか。
白河ほたると長らく積み上げてきた思い出を丸ごと無かったことにするのか?
物語は高校3年。イナケンはサッカー部を引退済だが、白河ほたるには在学中果たさなければいけない重要なピアノコンクールが目前にせまっている。
コンクール上位入賞すれば、ピアニストとしての将来は明るいものとなる。白河ほたるはイナケンに逢いたい気持ちを我慢してまで連日連夜のピアノ特訓に励んでいた。
白河ほたるが頑張れるのは「健ちゃんが応援してくれている」とい恋人への信頼である。
その信頼を糧として、イナケンに会えない毎日に耐えていた。
だがしかし応援どころか、会えない期間中に、イナケンは別の女の子と仲良しになり浮気をしているのであった。
「ほたるとはいずれ別れる。だが、ほたるは今ピアノコンクール目前なんだ。今、精神的に不安定にさせるのはまずい。だからピアノコンクールが終わるまでは内緒でこっそり浮気しておこう」
浮気相手候補は下記のとおり。
南つばめ。
イナケンや白河ほたるが通う浜咲学園で国語教師をしている。イナケンの住むアパートで隣の部屋に住む隣人でもある。
裕福なのになぜオンボロアパートに住むのか動機はまったく不明。
全身に風に浴びることと、レモンの香りを嗅ぐことが趣味という変人。
飛世巴。
白河ほたるとは中学校が同じであり、高校は別々になったものの変わらずの親友である。
イナケンバイトしているレストランルサックに客として来店したさいに知り合った。
イナケンに対して淡い好意をいだいていたのだが、イナケンが白河ほたると交際中だったと発覚した際に激怒する。
寿々奈鷹乃。
イナケンと同じクラスのクラスメイトだが、最近まで交友がなかった。水泳部所属。基本男嫌いで寄せつけないのだが、あるきっかけでイナケンと親しくなった。
白河静流。
白河ほたるの実の姉。千羽谷大学に通う女子大生。料理が得意でプロレスが好きという変人。
相摩希。
飛世巴の後輩。イナケンとはバイト先であるレストランルサックで同僚となる。
このシナリオでは主人公イナケンのかくされた超能力が発動。もう何がなんだか。
うん。イナケンは人間のカスですね。
白河ほたるの親友とか、友情ぶっ壊す気ですよね。
白河ほたるの実姉ってのは正気を疑いますよね。家庭崩壊させるつもりでしょうか。
学校の女教師ってのも背徳ですね。聖職を汚す所業ですね。つうかバレたら教師クビになりますね。
一応、正史とされる唯一のハッピーエンドである白河ほたるルート。
これもイナケンとほたる双方のキチガイっぷりが半端ない。わけのわからんオルゴールが出てくるわ、ラストシーンで校庭であんなことを。うわあ、って感じ。
脇役にもキチガイが。
イナケンの親友にあたる翔太は、自殺しようと木造アパートに放火するしもう意味不明すぎ。
とにかくイナケンをはじめ登場人物はみな脳に障害があるとしか思えないキチガイっぷり全開で、三角関係の修羅場でイベント盛りだくさん。おかげでメモオフ2は世間一般には大人気作品。
しかし残念ながら私にはメモオフらしさがさっぱり理解できませんでした。