猫田にゃんの覚書き

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【ネタバレあり】φなる・あぷろーち2 (3/6)

φなる・あぷろーち2。メインの人間関係は、主人公児玉愛を含む同居人5人の人間関係である。

ただ、主人公には別の人間関係がある。それは高校の同級生であり、また中学時代の同級生である。


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高校の同級生として、

高坂 輝弥(こうさか かぐや/女性)。

通称は姫。カグヤという変わった名前のため、子供の頃から姫というあだ名だったらしい。

容姿端麗で、成績は学年主席、スポーツ万能の優等生。来住美咲桜が転入するまでは学校一番の美少女だった。

主人公と高坂輝弥はどちらも優等生でクラス委員をしており、座席も隣同士。

 

姫に交際を申し込む男は絶えないが、理想が高いのか断わってしまう。それなのに主人公とはやたら仲がいい。

(前作φなる・あぷろーち第1作でいう陸奥笑穂のような位置づけだ)

ここまでくれば交際の噂がたってもおかしくない。周囲はみな、姫は主人公とこっそり付き合ってる、と邪推している。

 

もちろん姫も、主人公のことを高く評価している。主人公の生い立ちや、家庭環境。放課後には毎日、喫茶店でアルバイトをして家事手伝いをしていること。学習塾にも通わず、アルバイトで多忙なのにも関わらず、学業成績は優秀で学年上位を常にキープしている努力。

主人公もまた、姫を高く評価しており信頼している。主人公はあまり騒がれたくないので、自分が孤児であったことや、母親の親友のコウさんの世話になっている家庭環境は、よほど信頼した人間にしか話さない。その点、姫は口が堅く、誠実な人間であった。もちろん一般評価として姫のことを美少女だとも思ってはいた。

もっとも姫はあまりに頭が良すぎて、ちょっと腹黒いところがあるとも警戒はしている。

さらに心の中をあっさり見抜かれてしまうこことも恐怖の対象ではあった。

 

姫も主人公のことを憎からず思っていて、

主人公も姫のことを信頼していて、

携帯電話でよく夜中に会話するくらい接近していれば、周囲は当然、隠れて交際しているとばかり思い込む。

 

実際、姫もかなり主人公を意識していて、恋人にしてもいいかな?と候補にはあげていた様子が垣間見える。

ただ最近になって、姫がある事実を知ってしまい、このため姫は主人公に対する好意を、みずからブレーキをかけて一線を引くことにした。

その事実とは、主人公児玉愛が、高坂輝弥の幼なじみの中学時代に別れた恋人だったという事実である。

 

桂樹薫音と高坂輝弥とは、幼稚園、小学校、中学校の途中まで、ずっと一緒の幼なじみだった。

中学校の途中から桂樹薫音が転校してしまったが、連絡はとりあっており、中学卒業直前の彼女の恋人の名前がマコトという事は知っていた。

しかし隣席に座っている友人である児玉愛が、桂樹薫音の過去の恋人だと知ったのは、ごく最近のことであった。


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ごく最近、桂樹薫音は病に倒れ、検査の結果、心臓の手術をすることになった。

幸いまだ軽症のため、手術をすればほぼ確実に治る見込みらしい。

ただし心臓手術のため本人はとても不安に思っており、死ぬ前にもう一度、別れた恋人に会いたいと願った。

こうして別れた恋人の名前を詳しく聞くと、児玉愛だと判明したわけだ。


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桂樹 薫音(けいじゅ ゆきね/女性)。

通称ユキネ。中学2年の秋に急な転校となって、主人公の中学校へと転入してきた。

主人公は中学時代も優等生でクラス委員であったため、担任の教師から転校生の面倒を見るよう頼まれたのだった。

作中には出てこないが、桂樹薫音の家はかなりの資産家で、いいところのお嬢様らしい。

そのためか、ほんわかおっとりした性格で、悪くいえばトロくさくてドジ。

健康は本来なら良好で、生まれつき持病のを抱えるような病弱ではなく、心臓が弱っていると聞かされたのは本人にとってもショックだったらしい。

高校はとある女子校に通っているらしい。


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桂樹薫音と主人公の交際は、中学3年の終わり、高校受験直前に終わりを告げた。

互いに互いを傷つけあう、酷い別れ方だった。

主人公は裏切られたことに激怒した。

桂樹薫音は誤解だと弁明した。

主人公は桂樹薫音の弁明など聞かなかった。

今ならお互いに話しあうこともできたかも知れない。

だけど中学生だった2人はまだ子供で、自分の感情を相手に押しつけることしかできなかった。

 

桂樹薫音と別れて、壊れかけた主人公の心を支えてくれたのは、同居人、いや姉貴というべき国立千都瑠だった。


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壊れかけた主人公の心は、国立千都瑠のおかげで、なんとか壊れずにすんだ。

それに加えて、ちょうどその時期に彗星のごときデビューを果たした音楽バンドTHSに、主人公は熱中することになる。

THSのヴォーカル担当アンナ。透きとおるような天使の歌声に、どれほど癒やされたか分からない。主人公はすっかりTHSファンとなり、全アルバムを買いそろえたのだった。

アンナという天使は、心優しく、穏やかで、おっとりしていて、結局のところ薫音のような存在に思えたのかも知れなかった。

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こうして薫音と別れて高校生になった主人公は、ずっと恋愛には無縁となった。

主人公は同居しているコウさんや千都瑠があまりに美形で、自分だけが容姿が悪いので劣等感を抱いているのだが、平均並みの容姿はあるのでそれがモテない原因ではない。

単純に周囲は、児玉愛は高坂輝弥とこっそり交際していると思いこんでいるため、他の女の子が近づかないだけだ。

THSのアンナを代用品にしようが、薫音のことをずっと忘れきれないことが最大の理由でもあった。

仮に再会できても、やり直すことはできない。薫音とは元には絶対に戻れない。

ずっとそう思っていたのだ。