【ネタバレあり】φなる・あぷろーち2 (2/6)
物語の主要人物5人は、築20年を超えたマンションの隣り合せ2部屋に住んでいる。
同居人はそれら2部屋の鍵を両方もっているので部屋の行き来は自由にできている。
一部屋は、コウさんと、千都瑠が住む部屋。
年長の保護者2人の部屋だ。
食卓があるのはこの部屋。このため食事のときは、5人ともこの部屋に集まることとなる。同居人5人のお茶の間だ。
とても誘拐犯と被害者にはおもえない、のどかな団欒である。
もうひとつの部屋は、少し前までは主人公が一人でつかっていた部屋。
現在は、和瑞と美咲桜も同居して、高校生である3人の部屋となっている。
世帯主であるコウさんは、喫茶店の店長である。マンションから歩いて移動できる距離に喫茶店プラーヴィがある。
主人公も千都瑠も、プラーヴィのアルバイトとしてコウさんを手伝っている。特に体調不良などで欠員が出ると急なヘルプで千都瑠か主人公が呼ばれることが多い。
同居人として助け合って、なんとか生活を支えているわけだ。
主人公は、高校の部活動に入らず、授業が終わると放課後にはプラーヴィでアルバイトだ。平日夕方は毎日アルバイトだ。
千都瑠は、大学講義に、マンションでの炊事洗濯の家事があるのにも関わらず、さらにアルバイトまでこなしており明らかにオーバーワーク気味である。
ただ、千都瑠ほどの美人となると集客力ははんぱなく男性客が大量に集まる。このため欠かせない人材なのだ。
女性客をコウさんが集め、男性客を千都瑠が集めて店の売上に貢献している。
和瑞については父親である片岡和樹が、海外帰国するまでのあいだの短期間同居ではある。片岡家の新居は、電車で20分ほど離れた町にある。
世界有数大財閥の益田財閥のような大金持ちではないが、片岡家も庶民としては金持ちのほうだろう。
主人公の父親である片岡和樹は建築設計を仕事としており、外見が主人公によく似ている。
もともと和瑞が主人公を初対面で気に入ったのも、パパにそっくりだからだった。
ファザコンであり、ブラコンなのだ。
ただし父親不在だと、この広い邸宅に一人で過ごすよりは、コウさんのマンションで皆んなと過ごしたい。
アンナ誘拐したはいいが、アンナこと美咲桜は、主人公や、片岡和瑞と同じく高校2年生。学校に通わなければならない。
ただし日本で一番有名なトップアイドルがいきなり転校しては大騒ぎになる。このため変装して学校に通わせることとなった。
私立蒼翼高校2年生に、片岡和瑞と、来住美咲桜は転校する。国家権力(益田西守歌)のゴリ押しで、主人公と同じクラスへの転入だ。
美咲桜は、実家の借金の担保として、無理やり児玉愛の婚約者にさせられたが、自分は児玉愛と結婚する気はさらさらないとぶちまける。