猫田にゃんの覚書き

猫田にゃんの覚え書き

自分で忘れないよう知識を整理するまとめ帳

【ネタバレあり】メモオフ4(4/8)

メモオフ4紹介 4/8

 

学園編、陵いのりシナリオ卒業式エンド。


f:id:kiyatoneko:20181216033002j:image

 

恐らくだが八割がたの初回プレイヤーは、最初に陵いのりシナリオを見ると思われる。冒頭の不可解な行動の謎を知りたくなるため。

ただ、TRUESTORYシナリオが解放されないと真相究明はされない。ゆえに学園編陵いのりシナリオはその前座で、盛り上がらずにダラダラ展開である。鷺沢一蹴は、陵いのりを忘れたくても忘れられない。卒業式までの1か月ずうううっとグダグダする。

陵いのりの態度がおかしくなったのは、飛田扉が現れてからであった。飛田扉と陵いのりの関係がわからず、陵いのりは飛田扉に片思いしているのではないか?そのためフラレたのではないか?と疑心暗鬼になる。


f:id:kiyatoneko:20181212202621j:image

 

幼少のときも飛田扉は、誰とも話さず誰にも心を開かず、ただただ世界を憎んでいた。

鷺沢一蹴は、孤児院から鷺沢家に養子にいったので10年ぶりの再会である。

飛田扉の様子がおかしい。もともと愛想のない奴だが、愛想というよりオレを憎んでいるような態度だった。訳が分からない。頭イカれてんのかコイツ。

「おねがいやめて飛田さん。一蹴もう行って。」

オレより飛田扉の肩を持つのかよ。

 

落ち込む鷺沢一蹴。

だがバカップルをよく知る周囲の人間は、なんとかバカップルを元に戻してやろうと励ましてくれた。

 

茶店ならずや常連の黒須カナタ。陵いのりとは同じ小学校の幼なじみらしい。カナタのほうが2歳年長。浜咲高校中退とはいえ一蹴の先輩でもある。陵いのりとの仲を戻そうと一蹴を焚き付ける。

茶店ならずや店長代理の白河静流さんも、

「一蹴くんはもうあきらめちゃったの?」

白河ほたるからは、陵いのりが、ピアノをやめるらしいと相談される。卒業式前日にあるピアノコンテストにも出場しないうえ、せっかく合格している音楽大学へも行かないと。陵いのりへの説得を頼まれる。

 

稲穂信だけは異なる意見だった。

「すっぱり忘れちまえ。距離感が大事なんだ。とことん踏込むか、あきらめるか、どっちかにしろ。」

「男女間で親友なんて有り得ない。いちばん近くで見守ってやるなんて都合のいい言葉は、あわよくば元に戻れるんじゃないかって未練だ。つらいだけだぜ。」


稲穂信には反発したが、やはりこれは未練なのか、と落ち込む。

すると音楽室のなかで陵いのりが立っていた。ピアノは弾いていない。だが、つらそうにピアノを見つめていた。

「弾きたいなら、弾けばいい。オレがいちばん近くで聴いてやる。」

 

とことんやるか、すっぱり忘れるか。

鷺沢一蹴は第三の選択肢をえらんだ。

そんなことないさ。男女間での親友だってあるはずだ。辛くも悔しくても泣きたくても、オレは陵いのりの親友でいよう。

飛田扉へ報われない恋に悩んでいるなら、オレが助けてやろう。親友として。


日曜日、ピアノコンクールがある日、千羽谷中央公園で飛田扉をみつけた。

「いっしょに来てくれ。時間がないんだ。」

「ふざけろ!何トチ狂ってやがる」

まったく話が噛み合わない。飛田扉を同行させることに失敗した。

鷺沢一蹴は、やむなく単独で藤川駅へ向かう。ピアノコンクールは藤川駅前だ。


なんとか陵いのりの演奏に間に合った。

ピアノのことはさっぱりだが、素人でも難しい曲だってわかる。

この曲が、陵いのりがピアノ人生最後に弾きたい曲なのか。大切なひとに聴いてほしかった曲なのか。

陵いのりは舞台のうえで泣いていた。泣きながらピアノを弾いていた。

ごめんな、飛田扉を連れてきてやれなかった。

だけどせめてオレが聴いてや。そしてほめてやる。オレはいのりの親友だから。


ピアノコンクールの翌日、月曜日。

浜咲高校の卒業式だ。

鷺沢一蹴の胸に、この3年間の想い出が去来する。想い出のすべてに陵いのりが笑っていた。卒業式がおわって校舎をみあげる2人。


f:id:kiyatoneko:20181212201327j:image