【ネタバレあり】初代ときメモ(10/18)
その1
メインヒロインである藤崎詩織。
参照数値全てという難易度が高すぎるラスボスである。ときメモ発売された当時はまだ、攻略法が見つかっていなかったため、数えきれないプレイヤが攻略に失敗し、心をへし折られた難攻不落の要塞。「赤い悪魔」とよばれる。
西暦2020年現在は攻略法がよく知られているので「高い確率で」攻略できるようにはなった。
攻略法があってすら、「百パーセント確実」ではなく、あくまで「高い確率で」なのだ。それほどまでに難易度が高い化物だ。
初代ときメモ発売開始された1994年には、攻略法など編みだされてなかったため、徒手空拳でプレイヤは挑まざるを得なかった。
正攻法で藤崎詩織を攻略していた、往時のプレイヤたちが、どのように心をへし折られたのか再現実験してみよう。
藤崎詩織が、卒業式の日に伝説の樹の下で告白してくる条件は下記のとおり厳しいものだ。
卒業式時点で、
好感度が、最高のトキメキ状態であること。
好感度が、女の子のなかで一番高いこと。
傷心度爆弾が、ついていないこと。
文系130以上、理系130以上、
芸術130以上、
運動110以上、雑学120以上、
容姿100以上、根性100以上。
体調30以上、ストレス50以下。
デート最低回数8回以上だが、イベントデートについては回数に算入されない。
ときメモ未経験者にはこれだけでは分かりにいだろうが、かなり計画的にパラメータ数値上げしなくては間にあわない。
それ以上に厄介なのは、好感度を最高のトキメキ状態にまで引き上げることである。
パラメータ数値と好感度の双方がないと告白条件を満たさないのだ。ゆえに正攻法としては高校1年生のスタートからパラメータ数値上げを行いつつ、藤崎詩織をひたすらデートに誘いまくることになる。
■ 高校2年生のゴールデンウィーク頃
正攻法により、高校1年生のあいだひたすら、パラメータ数値を上げて、藤崎詩織をデートに誘いまくった結果が下記通り。
丸1年かけてもパラメータ数値が目標に達していないことわかるだろう。
パラメータ数値を上げまくったため、サブヒロインたちの大半が登場している。高校1年生のあいだは、藤崎詩織とだけしかデートを重ねていなかった。
このため藤崎詩織の好感度だけ高くなっているのだが、サブヒロインたちに傷心度爆弾がつきはじめた。
■ 傷心度爆弾の処理のため、サブヒロインたちともデートをするはめに
次から次へとサブヒロインたちの傷心度爆弾がついてしまう。このため爆弾解消のためのデートに振り回される。
これを予想してあったため、高校1年生のあいだは休日のたびに凄まじい回数のデートを、藤崎詩織に誘ったわけだ。
高校2年生以降は爆弾解消に追われるため、必然的に藤崎詩織とのデート回数が急減してしまう。それでも最低、月1回は藤崎詩織とのデートを行い、月1から2回をサブヒロイン爆弾解消デートとしたいところだ。
■ 必死にがんばって藤崎詩織の好感度を維持しつづける
猫田にゃんの誕生日に、わざわざ藤崎詩織がプレゼントをくれた。まだまだ大丈夫だ。
■ 爆弾解消デートがあまりに多すぎて、発狂しそうになってくる
ときメモ未経験者は、たかがデートと思うかも知れない。しかしゲーム制約でなかなか綱渡りなのだ。
休日というのは日曜と祝日であるが、まずは日曜だけで説明する。1か月は平均4週間であり、日曜も平均4回だ。
デートをするには、女の子に電話をかけて誘うことで休日が1回つかわれ、デート当日に休日が1回つかわれる。
このため単純計算では、毎月2回しかデートができないわけである。
実際には祝日が年間15日ほどあるのでもう少しマシだが、とにかくデートするためには休日を2回使わないとならないわけだ。
サブヒロインたちに傷心度爆弾が立て続けについてくると追いつかなくなってくる。
そうすると藤崎詩織のデートを断念してでも、サブヒロインたちの爆弾解消デートを優先せざるを得ない。本末転倒である。
休日の半分はデートのお誘い電話で使い、休日の半分はデート予定で埋まってしまう。もう気が狂いそうになる。全然楽しくない。ハーレム気分だって? 冗談じゃない。
■ 高校2年生クリスマスで、美樹原愛が登場してくる
藤崎詩織を攻略するときにはパラメータ数値が高く、おそらく校内で華々しい活躍をしているため、美樹原愛がまちがいなく登場してくる。またしてもサブヒロインが増えてしまった。
■ 傷心度爆弾地獄をなんとか乗り切ったぞ
必死に爆弾処理デートをしたおかげで、ほとんどの爆弾を解消できた。正直、もうクタクタである。
■ 高校2年生バレンタインデーでもモテモテだ
藤崎詩織の好感度も高いままで維持できている。パラメータ数値もじゅうぶん上がってきているので、残る1年あれば藤崎詩織告白条件にまで到達できるだろう。
あと1年、爆弾処理地獄を乗り切れれば、卒業式の日に伝説の樹の下で告白されるはずだ。
■ 傷心度爆弾が加速する
サブヒロインたちの爆弾処理デートをこなしつつ、藤崎詩織とのデートも重ねて、パラメータ数値も上げるという、凄まじいハードスケジュールを重ねてなんとか順調に来た。
だが、ここからまたしても地獄がはじまるのだ。
爆弾処理デートを大量に重ねてしまった結果、サブヒロインたちの好感度も高くなってしまった。
傷心度爆弾というものは「自分は大切にされていない」と感じると点灯する。サブヒロインたちの好感度が高くなると、傷心度爆弾もひんぱんに点灯するよう加速してしまうのである。
嫌いな男からデートの誘いが来なくてもあまり気にしないが、好きな男の子からデートの誘いが来ないと寂しくて寂しくて仕方ないという心理なのだろう。