猫田にゃんの覚書き

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【ネタバレあり】メモオフ4(5/8)

メモオフ4紹介 5/8

学園編、藤原雅シナリオ一部抜粋。


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ここではミヤビシナリオ詳細を語りたいわけではなくて、TRUESTORYに至る下準備として陵いのりとの決着場面を紹介したいだけである。


シナリオ中盤で鷺沢一蹴が、まとわりつく飛田扉を追い払って、陵いのりの本心を確認する。
真相はさっぱり分からないが、何か鷺沢一蹴にとって不利益な過去があり、陵いのりは一蹴を守るために必死だった、それがわかった。10年前の真相なんてどうでもいい。「最初から好きじゃなかった」という言葉が本心ではないことさえわかれば、一蹴にはそれだけでいい。
ただし、別れていたたったの3週間の間で、鷺沢一蹴と藤原雅にはすでに強い想いが生じいた。
陵いのりと藤原雅の2人を同時に好きになり苦しむ一蹴を見て、陵いのりは自ら身を引く決意をする。

 

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陵いのりに振られた鷺沢一蹴は、特にやる事もなく浜咲高校へ通っていた。高校3年の2月中旬、卒業式まであと1か月の自由登校。鷺沢一蹴としては時間つぶしのようなものだ。

 

よく考えたらクラスメイトなのに一度も会話した事が無かったな、と藤原雅を眺めてしまった。藤原雅は旧家の一人娘。純和風でまるで武家屋敷のお姫様だ。

「鷺沢。何を見ていますか。無礼者。」


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好意的ではないが、少しづつ交友していく。

藤原雅は薙刀部主将だが、自分自身に厳しいのみならず、他人にも厳しく容赦がない。このため敵を多くつくっている。

薙刀部ナンバー2、木瀬歩と全面衝突する。

「あんたみたいな性悪女わ友だちもできへんし、彼氏だっておらんやろ」

木瀬歩の挑発にたいし、

「彼氏くらいいます。それです。」

と、ビシっと鷺沢一蹴を指さす藤原雅。

訳が分からんうちに恋人にされてしまった鷺沢一蹴。なんでそんなことしたんだ、問いただすと

「たまたま近くにいたからです。鷺沢。お前はヒマなのだから私の恋人になりなさい。表向き恋人のふりをしてくれれば結構。卒業式までの期限付きです。」


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武家屋敷のお姫様のように、臣下にたいする命令口調であれこれ言う藤原雅に、振り回される毎日。しかし不思議と不快ではなかった。

そのおかげで陵いのりとの失恋の痛みが和らいでいること、藤原雅といることが楽しく思える自分を発見する。ある雪の日に、鷺沢一蹴ははっきり自覚する。自分は藤原雅に惹かれている、と。

鷺沢一蹴は藤原雅にそれとなく気持ちを伝えたのだが、、、断られてしまった。しょせん偽りの恋人である、と。


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陵いのりに続け、藤原雅にも振られた鷺沢一蹴は、どんより気分でアルバイト。

そこに白河ほたるが現れ、陵いのりが突然、ピアノを止めると言ってきたと知らされる。

いったい何を考えてるんだ、いのり。


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陵いのりのことを考えていたら、千羽谷中央公園で、陵いのりに出くわす。

様子がおかしい。なにか緊張しているようだ。あの男は、見覚えがある。飛田扉。

かつて真昼の子ども園でオレと同じく孤児だったやつだ。

「この女はウソをついてたんだよ。お前のためにな。」

「お前は罪を償うべきなんだ。何のうのうと生きてやがる。一生孤独に苛まされるべきなんだ。」

訳が分からない。いったい何を言ってるんだコイツは。

鷺沢一蹴は、飛田扉と大喧嘩。傷つけあう両者に、陵いのりが叫ぶ。

「一蹴にこれ以上なにかしたら、私はあなたに何をするか分からない。」

陵いのりの気迫に気圧される飛田扉。悪態をついて去っていく。


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状況がさっぱり分からない。だが何となく見えてきた。陵いのりは飛田扉に脅されていた。それは多分オレにとって良くないことなんだろう。真相なんてどうでもいい。あんな奴が喚いていたことなんてどうでもいいんだ。オレが知りたいことはたったひとつだ。

「オレのこと、まだ好きなのか?」


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3週間ぶりに恋人同士に戻れた。

鷺沢一蹴は久しぶりに、陵いのりのピアノ演奏を聴くことができた。


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すでに藤原雅との偽りの恋人演技は終わり、再び陵いのりと恋人に戻れた。

だが、、、罪悪感。

陵いのりの気持ちを裏切っている。

オレはまだ、藤原雅へ想いを寄せ続けている。


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安アパートで思い悩んでいるといつの間にか外は雪になっていた。すると来訪者。こんな時間に、こんな天気に、いったい誰だ?

驚いたことに焦燥しきった藤原雅が立っていた。

藤原雅の家は呉服店であるがあくまで分家筋。本家には逆らえない。高校を卒業したら、本家次期当主の方との結婚が決められている。わたくしはそのためだけに育てられた。

わたくしの母も、わたくしの祖母も、藤原の家に生まれた女は皆、望まぬ結婚を強いられてきた。だからわたしは全ては偽りだと信じるしか無かった。この世には愛などという感情は存在しないのだと。

なのにわたくしは「偽りようのないものを見つけてしまった。この感情が真実なのか、教えてください。鷺沢。」

抑えていた感情が爆発し、力いっぱい藤原雅を抱きしめてしまう。


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翌日、約束どおりに陵いのりの自宅でピアノ演奏を聴かせてもらう。


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そして陵いのりと街を歩いていたとき、運悪く藤原雅と出くわしてしまう。

「どうして」 激しく動揺する藤原雅。

もうこれ以上はできない。選ばなければいけない。陵いのりと、藤原雅の、どちらかを選ばなければいけない。


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陵いのりは片瀬山にある廃教会へ行きたいと言った。

「一蹴を苦しめたのは私なんだね?」

長い付き合いだから直ぐにわかる。陵いのりは自ら身を引こうとしているんだ。

鷺沢一蹴は、藤原雅を選んだ。


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こうして鷺沢一蹴は、陵いのりと2度目の、最後の別れをし、藤原雅のもとへ向かう。