猫田にゃんの覚書き

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【ネタバレあり】メモオフ4(1/8)

メモオフ4紹介1/8

突然の別れ。

 

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メモリーズオフ第4作。それから。

「かけがえのない想いを乗り越えて」

この作品は難解である。陵いのりの不可解な行動が、彼女の意に沿わないことだと誰でも感づくが、その理由が分からない。

頑なに口を閉ざし、主人公の前から去っていく。ただひたすらに主人公の幸せだけを願って。

彼女はいったい何を守り、自己犠牲に殉じるのか。

 

物語冒頭、もうすぐ卒業式を控えた高校3年の2月14日。陵いのりは、鷺沢一蹴に別れを告げる。予想すらしていなかった一蹴は、何が起きたのか理解できず雨のなかで立ち尽くすのだった。


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主人公の鷺沢一蹴(イッシュウ)は親のいない孤児である。孤児院から鷺沢夫妻に養子として引き取られた過去をもつ。

そんな鷺沢一蹴が、陵いのりと出会ったのは高校1年。同じクラスのクラスメイトである陵いのりから唐突にナゾナゾを仕掛けられたのだった。


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鷺沢一蹴は幼児期のトラウマが原因で、誰にも心を開くことはない。外見上はものすごく人当たりがよく明るく社交的で人気者であるが、そのような仮面をかぶり内心を誰にも見せないようにしてきた。

鷺沢一蹴はずっと、ヒトリキリだった。

 

一蹴が唯一、心安らぐお気に入りの場所は、片瀬山(地名)の丘のうえに立つ廃棄されたキリスト教会であった。現在は使われておらず老朽化が進んでいる。誰もこない静かな場所でヒトリキリになりたいとき、一蹴はここに来ていた。

一蹴がこの廃教会に人を連れてきたのは、クラスメイトである陵いのり、唯一人だけである。鷺沢家で妹となった鷺沢縁にすらも、この廃教会を教えていない。


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振られた理由がさっぱり分からない。

2年半もの間、想い出を積み重ねてきたはずなのに。振られる直前に渡された手づくりのバレンタインチョコレートを見つめ途方に暮れた。


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前日を思い出す。2月13日のこと。

この2年半、当たり前のように過ごした日常の安らぎがそこにあった。陵いのりの弾くピアノを子守唄として居眠りをする。目を醒ますと陵いのりとじゃれあう。


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ただ今にすれば予兆はあった。制服の第2ボタンが欲しいと言ってきたのだ。意味がわからなかった。卒業式まであと1か月もあるのに。

 

いのり。お前はいったい何を考えている?

なぜそんなにつらそうなんだ?


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